妊娠中期になってくると、妊娠初期に比べるとつわりもおさまるので、からだが楽になって動きやすくなりますが、切迫流産や切迫早産の心配もでてくるころです。
その一つに「子宮頚管無力症」があります。
聞きなれない言葉ですが、どのような症状なのでしょうか?
くわしくまとめてみました。
子宮頚管無力症とはどんな症状のことをいうの?
普段、妊娠中は閉じていますので開くことはなく、赤ちゃんを支えています。
分娩時になると、陣痛で子宮が強く収縮しますので開きます。
それが、子宮頚管無力症になると、妊娠中期以降、陣痛でもないのに子宮口が開き始めてしまい、切迫流産や切迫早産を引き起こしてしまう可能性があるのです。
なぜ子宮頚管無力症になるの?原因や兆候はあるの?
また、前回の妊娠で裂傷していたり、過去に子宮頚管の手術をしたことがある方なども原因にあげられます。
注意が必要なのは、一度妊娠中に子宮頚管無力症を経験した方は、次の妊娠でも起こりやすい傾向にありますので、対策が必要になってきます。
体質が主な原因だとされていますが、何か兆候はあるのでしょうか?
子宮頚管が緩み始めた時は自覚症状がないようです。自覚症状がないので、緩み始めたことに気が付かないと切迫流産や切迫早産の危険性が高まります。
また、破水がおきたりすることもあります。
自覚症状がないので、妊婦検診で子宮頸部の状態をみてもらうことが大事になってきますね。
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子宮頚管無力症の予防策と治療方法とは?
子宮頚管無力症の原因は、体質によるものが多いので予防することはなかなか難しいですが、前回の妊娠で子宮頚管無力症になった方は、手術を行うことで予防できます。
子宮頚管無力症の治療はどのような治療を行うのでしょう?
主に、子宮頚管を糸やテープで縫い縮める子宮頚管縫縮術を行います。「シロッカー手術」や「マクドナルド手術」といいます。
どちらを選択するかは、子宮頚管の状態をみて医師が判断します。
マクドナルド手術は、比較的簡単な手術で時間もかからないので多く行われているようです。
シロッカー手術・・・膣壁を切開した上、内子宮口に近い部分で直接筋層に糸をかけ縛る
マクドナルド手術・・・切開せずに子宮頚部に4~5方向の縫合を入れ巾着のように縛る
前回の妊娠で子宮頚管無力症と診断されたことがある妊婦さんは、初期~中期の早い時期に手術を行うことで、切迫流産や切迫早産を防ぐことができます。
抜糸は、出産予定日が近づくと行います。
抜糸後は早ければ当日、遅くとも数日以内には出産になるケースがほとんどです。
まとめ
子宮頚管無力症は、体質的に子宮頸部が弱いなどが原因で自覚症状がありませんが、妊婦検診で子宮頚管の状態を観察・管理していくことで、切迫流産や切迫早産を予防することは可能です。
子宮頚管無力症は自覚症状がないので、妊娠中は不安ですよね。
妊婦検診で気になることはお医者さんに聞いて、不安のないマタニティライフにしましょう。