高齢出産の年齢で出産を控えている管理人さとうです。
妊活していてもなかなか妊娠できないと、不妊治療も考えなくてはいけませんが、不妊治療は副作用などのリスクもあります。
不妊治療のなかでもポピュラーな方法に排卵誘発剤がありますが、排卵誘発剤を使用すると、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)という副作用がおきる可能性があります。
卵巣過剰刺激症候群(OHSS)とは、いったいどんな症状なのでしょうか?
もし副作用がおきてしまった場合は治療できるのでしょうか?まとめてみました。
排卵誘発剤の副作用、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)とは?
排卵誘発剤とは不妊治療で使用されるもので、副作用がおきる可能性がありますが、その副作用の1つに卵巣過剰刺激症候群(OHSS=ovarian hyperstimulation syndrome)があります。
排卵誘発剤を使用すると、卵巣内の卵胞が過剰に刺激され卵巣が膨れ上がることがあります。
通常、自然排卵周期では1つしかできない卵胞ですが、排卵誘発剤で過剰に刺激されると、たくさんの卵胞が一度に成長して卵巣が膨張していまい、元々5cmほどの卵巣が10cm前後まで腫れ上がってしまうことが原因です。このような症状を、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)といいます。
排卵障害に卵胞がたくさんできやすい「多嚢胞性卵巣症候群(PCO=polycystic ovary syndrome)」がありますが、それにあてはまる方は卵巣過剰刺激症候群のリスクが高くなる可能性があります。
副作用は軽症の場合は卵巣の腫れやわずかな腹水が見られる程度ですが、重症化すると、下腹部の不快感や痛みがひどくなり、腹水や胸水の量が多くなると入院が必要になる場合もあります。また、血栓症や腎不全、呼吸不全を引き起こすこともあり、とても注意が必要です。
卵巣過剰刺激症候群かもしれない症状とは?
下記の症状があらわれたら、卵巣過剰刺激症候群かもしれません。悪化する前に早めにお医者さんに相談しましょう。
●腹水がたまる・・・お腹が出てきたり、下腹部が張っているような違和感がある
●吐き気・・・・胸の痛みや吐き気、お腹の違和感
●脱水症状・・・のどが渇く、尿が少ない
これらの症状がでた場合でも、ほとんどの場合は軽症なことが多いので、経過観察しながら不妊治療は続けていくことができますが、もし腹水がたまっている可能性があれば入院が必要となり、腹水を抜いたり水分不足で固まりがちな血液を元の状態に戻すなどの治療が必要になります。その場合は不妊治療の排卵誘発剤の投与は止めなければいけません。
卵巣過剰刺激症候群になった場合の妊娠への影響は?
卵巣過剰刺激症候群になってしまい症状も重い場合は、妊娠より先に治療をするほうがよいようです。
なぜなら、卵巣過剰刺激症候群になったとしても妊娠することはできますが、卵巣過剰刺激症候群になった状態で妊娠すると、ホルモン量の変化によって症状が急激に悪化してしまう可能性がでてきたり、多胎妊娠の可能性も高くなり、その場合は母体や卵巣への負担が大きくなるからです。お医者さんとよく相談しましょう。
まとめ
治療が終わってからの妊娠となるとさらに時間がかかってしまいますので、重症化しないよう「お腹の違和感」「吐き気」「脱水症状」などがおきていないか注意しましょう。
自分で早く気づくことが大事です。ちょっとした違和感でもお医者さんに相談して見逃さないように気をつけましょう。